初音ミク Studie GLAD BMW Z4 レースレポート

Rd.6 鈴鹿サーキット 公式練習走行 (August 22, 2009)
天候 : 晴れ 路面 : ドライ

 前戦SUGO で採用した「New V8 4L エンジン」と「トランスアスクル搭載 シーケンシャルミッション」は、十分な戦闘力アップを感じながらトラクション不足から結果に残せなかった。そこで、SUGO 戦終了直後からリアサスペンションをセミトレーディングアーム形式からダブルウィッシュボーン形式へとコンバージョン。その成果が試される公式練習走行がスタートです。

 まずは、章蔵 (田ヶ原選手) からコースイン。サスペンションのチェック・エンジンコンディションのチェックをするためにピットイン・アウトを数回繰り替えしながらの走行。無線からは「いやー全然違います! 安心して踏んでいけます」とのコメント。ここまでのベストラップ 2'14"727 9周したところで、今回の助っ人ドライバー 番琢 (番場選手) にドライバーチェンジ。

 初ドライブとなる「ミクZ4」の感触を確かめながらの走行ですが、「ブレーキがちょっと深いかなぁ~」、「後半の高速コーナーが、ちょいアンダーです」など、セッティングの方向性のヒントとなるインフォメーションを随所で無線連絡してくれます。そして、ほぼクリアラップとなった19周目に、ベストラップとなる 2'10"220 をマーク!!!

 21 周したところで残り時間も少ないことから、大慌てで ヤス (菊地選手) にドライバーチェンジ。デビューから1年、エースドライバーとして進化を共にしてきた「ミクZ4」に好感触を感じながら3 周ほど走行。少ない走行ではあったが、ベストラップ 2'13"584 を記録。結果、助っ人ドライバー番琢がマークした2'10"220 がベストタイムとなり、なんとなんとGT300 クラス11 位 につけた!!!

 走行後、3名のドライバーからブレーキのバランスと踏みしろについての改善要望。しかし、全般的にはみんなニコニコして「メチャ速くなってる!!! こりゃー予選結構いけるよー!!!」を連呼。その一方で、チェッカー間際にコーナー立ち上がりでGT500のマシンが「ミクZ4」の直前でフルブレーキング、避けきれずに「ミクZ4」フロント部分が接触、そして大会事務局も審議となった。しかし、この件については、相手のドライバーが謝罪に来てくれたことで決着、あとは今回からカーボンコンポジットを得意としているメカニックが加入し懸命な修復作業をしてくれた。

Rd.6 鈴鹿サーキット 予選 (August 22, 2009)
天候 : 晴れ 路面 : ドライ

 今回の鈴鹿700km の予選はノックダウン方式。いわゆるF1 の予選と同様にS1 で21 位~17 位のスターティンググリッドが決定し、S2で16 位~11 位が決定、S3進出で10位~ポールまでが決定する。午前中のタイムからして、S1は余裕で通過して、なんとかS2・S3 に進出したい「ミクZ4」。

 しかし、S1で全ドライバーが予選通過基準タイムをクリアしなければならないため、これまで何度もこの屈辱を味わってきた「ミクZ4」としては気が緩めることはできない。また、エンジン油圧系にちょっとしたトラブルが発生していたため、本来のリミット回転数を500rpmほど下で設定。

 そして、いよいよ予選スタート。このセッションも章蔵(田ヶ原選手)からアタック。ちなみに、このセッションはGT300とGT500の混走時間。早くも2周目にクリアラップに近い状況で 2'13"407 と練習走行のタイムを上回り、基準タイムクリアは確実。ということで、5 周したところでピットイン。そして、ヤス(菊地選手)にドライバーチェンジ。

 戦闘力が大幅に上がったことでクリアラップを作りやすくなったこともあってか、即ベストラップ 2'12"311 をマーク。番琢(番場選手) にドライバーチェンジのためにピットイン。ここでコース上でマシントラブルのためストップしているマシンを撤去するために赤旗中断。その時間を利用してリアウイングの角度を調整して、渾身のタイムアタックに備える。

 そして、コースオープン。そして、そして、数周後なんとサーキットのモニターに「ミクZ4」の姿が・・・。今までの経験から一瞬トラブルかと思ったが、どうやら「ミクZ4」好調なことからアタックする映像としてクローズアップされたらしい。始めて観る「ミクZ4」1周全ての走行映像に、片山チーフエンジニアを始めとするメカニックも各セクションでのマシンの挙動に注目。この時点でポジション17番手。S2進出をかけてバックストレートでライトON、いよいよ助っ人ドライバー 番琢(番場選手)渾身のタイムアタック開始。

 1コーナー、S字、テグナーと順調にクリア。16番手のマシンのタイムを少しずつ上回って、後半の高速セクションへ!!! 最高速も225.2km/h。ポルシェエンジン搭載マシンとランボに続く、7番手をマークしてシケインに。そして、なんとなんと10番手にタイムアップ!!! アタック完結!!!

 その後、上位マシンのタイムアップなどもあり、予選正式結果予選12位が決定。いよいよ定位置の最後尾から脱却です。しかも周りはTOP争いをしているマシンばかり。決勝は700km の長丁場、夜遅くまでメカニック達はピットストップの練習やマシンの調整に・・・。

Rd.6 鈴鹿サーキット フリー走行 (August 23, 2009)
天候 : 晴れ 路面 : ドライ

 いよいよ迎えた決勝日。「ミクZ4」デビューからちょうど1年。上り調子でこの日を迎えられたことにチーム各スタッフが感慨無量。そんな朝のフリー走行は、ここ鈴鹿に来てからまだ計測していなかったガソリン満タン状態での走行。以前の「ミクZ4」ではガソリンの搭載量によってかなりのマシンバランス変化があったため、これがどう改善されたかのチェックする必要があった。

 まずは、番琢(番場選手)からコースイン。前夜のメカニック達の献身的なセットアップの成果もあり、順調な仕上がりで2'11"351 と13番手のタイムをマーク。その後、章蔵(田ヶ原選手)がその感触を確かめて走行時間が終了。「前みたいに変な挙動変化がなくて、全然OKでーす」とのコメント。あとは、いよいよ決勝です。

Rd.6 鈴鹿サーキット 決勝 (August 23, 2009)
天候 : 小雨のち晴れ 路面 : ドライ

 デビューからちょっど1年。「ミクZ4」新たなスタートです。いままでSuperGT 全車の最後尾が定位置だったのに、今回からは違います。若干の戸惑いと興奮をしながらのスタート進行。グリッド上で小雨が降り始めましたが、このあたりは想定内。予想していた降り始めもこちらの入手していた情報とピッタリです。その情報からして本降りにはならず、スタート直後には止むとのことでしたので、迷うことなくスリック ソフトコンパウンドで、番琢(番場選手)からスタートです。

 全車接触もなくスムーズにレース開始。2周目にはライン取りから2台に抜かれて14位に・・・。しかし、以前と違って抜かれても直ぐに置いて行かれることはありません。ただ前日からのエンジン不調は改善されず500rpmほどリミットを下げての走行ですから我慢の連続です。その中、モニターに「#32 #808 接触審議中」との表記が・・・。

 番琢(番場選手)からは接触したとの無線もありませんし、ストレートを通過するマシンを見ても外傷もない!!! ピットでは情報収集に努めるが、どうやらGT500マシン2台に挟まれて行き場所がなくなって進路妨害のジャッジらしい。ほどなく「ドライビングスルーペナルティ」が通達され、18周目にピットロードを通過。その結果、一時順位を落とす。

 その後、無事コースに戻るも 「なんか警告灯がチカチカついちゃうよ」とエンジン油圧系が深刻化しそうな気配。そして、ソフトコンパウンドタイヤもズルズルと滑り始めて12秒台をキープするのが精一杯という感じ。しかし、他のマシンのピットインもあり、一時9位までポジションアップ!!!

 そして、35周目にして予定通り1回目のピットイン。次もソフトコンパウンドタイヤに交換して、ドライバーは章蔵(田ヶ原選手)にチェンジ。コースインして直ぐから 「警告灯がほとんどのコーナーでついちゃいます。どうしましょう?」 との無線が・・・。

 チーフエンジニアとエンジンCPU 担当の打ち合わせの結果、「もう500rpm落として、トータル1000rpm 下げて走ってみて」の指示。その結果「だいぶよくなりました。でもポジションキープするの辛いです・・・」との章蔵からのコメント。再度、協議の結果「5速と6速は回してもイイよ」とピットから指示。しかし、顕著なタイムアップには結びつかず、15~13 位をキープ。

 その時、モニターに立体交差下にストップした「ミクZ4」の映像が・・・。そして、章蔵から「たぶんアクセルワイヤーが切れたみたいです。」と無線が。結果、レース約半分の60周で今年の鈴鹿は終わった。

鈴木監督のコメント
いまRound.6 鈴鹿戦を振り返ると我がチームにとって非常に大きなステップを踏むことが出来た貴重なレースであったと思います。本戦の結果こそマイナートラブルによるリタイアとなってしまいましたが、フリー走行から予選そして本戦の中盤までは充分に今までとは次元の違う速さをアピール出来たのではと思っておりますので、次なるは更なる上のステージに向けてチーム一丸となって邁進するのみ!と思っています。皆様からのアツイご支援を頂戴し、幾分(かなり?w)プレッシャーもございますがもっともっと上を目指して頑張ります。どうか引き続き応援のほどお願い申し上げます。次戦は我がホームコースでもありますので悲願のスーパーラップ進出、そして本戦でのポイントGET を目標に掲げていきたいと思います。どうぞヨロシクお願い致します。

星名代表のコメント
「ミクZ4」デビューからちょうど1年。なかなか結果どころか走る姿をちゃんとお見せすることのできなかった1年でした。ここまで応援して頂きましたファンの方、個人スポンサーの皆様、スポンサー企業さまには、ホントに、ホントに、感謝・感謝です。長い時間はかかってしまいましたが「ここ鈴鹿でやっとGTカーとしてレースをすることができた」というのが正直な感想です。決勝は残念な結果となってしまいましたが、予選でのポテンシャルは次戦以降に期待が持てるものと誰もが確信しました。次戦からはウェイトハンディが半減され、上位マシンが再びタイムアップするとは思いますが、それ以上に「ミクZ4」もタイムアップします。鈴鹿戦終了後、新たに強力なエンジンチューナーを迎え、消化不良だったエンジンパワーも本領発揮できると確信しています。なんと言ってもシーズン当初より照準をあわせてきたのは、次戦富士です。目指すは、スーパーラップ進出!!! そして、決勝でのポイントGET です。これまで以上にドライバー・メカニックを始めとしてチームスタッフ全員、万全の体制で望みます。どうぞ次戦富士では、いままで以上の熱い熱い応援をヨロシクお願いします。

菊地選手のコメント
今回は残念な結果に終わってしまい、決勝ではドライブすることはできませんでした。しかし、しかし、ここ鈴鹿で確実に2 ランク・3 ランク速くなりました。次戦富士はホームコースです。スーパーラップ進出・入賞も夢ではありません。どうぞ富士でも応援をヨロシクお願いします。

田ヶ原選手のコメント
きちんと決勝走行して・・初リタイア・・とっても残念な結果です。しかし、思い出せばミクZ4 デビューから一年・・・。ミクZ4 を応援頂いたすべてのファンの皆様、現地やテレビ、生放送、色々と応援有難う御座いました。苦労を共にしたチームのメンバーで絶対最高の結果を残すべく1戦1戦大事に走っていきます。どうぞ次戦富士でも多く応援ヨロシクお願いします。そして、今回もお花のプレゼント、冷えピタの差し入れありがとうございました。鈴鹿ではキチンとお礼ができなくてスミマセンでした。ほんとにありがとうございました。

番場選手のコメント
ホントに愉しく乗らせてもらいました。またファンの方の多さと熱い思いにはビックリしました。いままで、いろいろなGTマシンに乗ってきましたが、近い将来ミクZ4 絶対に上位にきます!!!表彰台の真ん中も夢ではありません。そんなマシンとチームだと思います。今シーズンは、今回だけのドライブですが、またチャンスがあれば・・・。とにかく応援ありがとうございました。また何かの機会があれば、その時も応援をヨロシクお願いします。

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